リノベーションスクール@岐阜
うつわと喫茶の店「まめぐら/ミカヅキ」を営む、おおのひよりさんは、2019年に開催された「第1回リノベーションスクール@岐阜」の参加者である。
「自宅で5年間、うつわの店を開いた後、岐阜市内で自分の店をつくろうと考えていた頃、学びの一環として参加しました」
3日間のスクールで生まれたのが、参加メンバーとの連帯感である。後におおのさんが店をつくる際に、何人もの人が物件のリノベーションを手伝った。「夏の暑い日に、一緒に壁塗りをしてくれました。『関われることがうれしい』と言ってくれて、とてもありがたく思いました」。支えてくれた人は他にもいる。クラウドファンディングのページを立ち上げた際、支援リストには古くからの友人やママさん達の名前がたくさん並んでいた。「支援者の7割が女性で、多くが同年代の人たちでした。主婦である私が行動しようとする姿に共感してくださったのだと思います」。
自分の店を持ちたい。そう思って動いてみたら、見える景色がどんどん変わっていった。2020年10月のオープン後も、喫茶メニューの充実、周囲の店とのコラボなど、できることを一つひとつ増やしている。楽しげに挑戦を続けるおおのさんの姿は、「何かを叶えたい」という人に前向きなメッセージを与え続けている。
■ うつわと喫茶「まめぐら/ミカヅキ」
空き家をリノベーションし、2020年10月オープン。店内にはうつわやガラス作品など、全国の作家の作品が並ぶ。「自分の気に入ったうつわを選んで使うと、暮らしの楽しみが広がります。そのきっかけを提供できたら」とおおのさん。
【住所】岐阜市八幡町13
【お問い合わせ】058-213-5544
岐阜市は今、使われていない店舗、空きビルなどの空間、地域にある歴史、文化などのまちの資源を使ってまちの活性化や課題解決につなげる、「リノベーションまちづくり」を進めています。その実践の場として、2019年から「リノベーションスクール@岐阜」が始まりました。受講生約6名がグループとなって、エリア再生を目的としたまちの資源の活用案を作成し、不動産オーナー等に提案します。さまざまな職業・世代の人が集まって、まちの未来を熱心に語り合う様子は、このスクールならではです。楽しみながら実践的にまちづくりを学ぶ、貴重な機会となっています。
■ リノベーションスクール
全国の85の都市・地域で開催され、延べ5400人以上が参加するスクール。岐阜市では2019年から「リノベーションスクール@岐阜」を開催。また、2022年には伊奈波エリアで「リノベーションスクール@ぎふ伊奈波」が開催される。
投稿日:2021.12.27 最終更新日:2023.12.07