Visiting GIFU CITY 04
JR岐阜駅前の問屋街。少し静かな場所に、三日月バルという10席ほどの店がある。「このあたりの賑やかすぎないところが隠れ家っぽくていいかな、と思っています」と話すのが、店主の福地未佳さん。十数年の修行期間を経て、2013年にこの店を開いた。南インドのミールスという定食スタイルのカレーや、中東やフランスなどの料理。世界各地の料理を楽しめるこの店で「食事を通して旅の気分を感じていただけたら」と思いを語る。
訪れた国の思い出を語る人や、料理を通して特別な気分を味わいに来る人、一人で静かに本のページをめくる人。多様な人が集う店内には、日常と切り離された独特の空気が漂う。「お客様に読んでいただけるような料理の説明文を添えるなど、食事や会話を静かに楽しんでいただける工夫をしています。自分がおいしいと思えるものを作り、『おいしいね』と言っていただける。月並みかもしれませんが、その喜びが私の原動力になっています」。
新型コロナウイルス感染症の影響も小さくない中、さまざまな取り組みによってまちを盛り上げようとしている玉宮地区。その中で三日月バルは、ひときわ強い個性を放っている。
■三日月バル
岐阜市出身の福地未佳さんが2013年5月にオープンした隠れ家のようなバル。「まち全体が楽しい場所になってほしいですね」と、玉宮地区の今後に期待を寄せる。
【住所】岐阜市住田町2-20
【TEL】058-264-2313
「いま岐阜で一番アツい場所は?」と聞かれたら、この界隈をイメージする人も多いのではないだろうか。JR岐阜駅にほど近い玉宮地区。年間約300万もの人が訪れるこの地区は、今や柳ケ瀬と並ぶ観光地としてその名を知られている。居酒屋、バー、洋食店など約280店のうち、実に150店以上が路面店。「顔の見える店」が並ぶ賑やかさが、まちの風景を特徴づけている。現在進められているのが、“タマミヤ”の名を日本全国へ、そして世界へ発信することをめざす、「世界のタマミヤプロジェクト」だ。独自のイベントや地元の食材を使ったメニュー開発、定期的な清掃活動などを通して、さらなる魅力創出に取り組んでいる。おいしいお酒を飲みたい時も、友人と楽しく語りたい時も、まずはタマミヤへ!まち全体があなたを歓迎してくれるはずだ。
■玉宮地区
玉宮地区の元の姿は、戦後発展した繊維問屋街。バブル崩壊後に業態変化が起こり、飲食店が増加。各店はライバル同士でありながら、「一緒にまちを盛り上げよう」という強い仲間意識で結びついている。
投稿日:2021.01.21 最終更新日:2023.12.07