ココカラ Interview Vol.1

身近な豊かさを楽しむ。 移住してはじめた美容室と家族の暮らし。
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Interview 青木邦男さん、真弓さん、環汰くん

開業のため都会や田舎に移り住み、
たどり着いた理想の地。

岐阜市中心市街地、柳ヶ瀬商店街のすぐ西側にある小さな商店街「美殿町」。美容室「MITONO HAIR and E」は2018年5月、商店街の一角にひっそりとオープンしました。店内はグリーンが心地よいナチュラルな雰囲気。店を営むのは青木邦男さん、真弓さんご夫妻です。店のオープンとほぼ同時期に誕生した環汰くんはすくすくと成長し、今年で3歳になりました。

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ナチュラルな空間。店舗奥にはキッズスペースも。

「以前は愛知県西尾市に暮らしていて、開業のために店舗物件を探していたんです。何人かの友人に岐阜市を薦められたのがきっかけで縁を感じ、まちを見に来たその日に物件が決まりました。しかも、そこは当時も美容室で近々ご家族で引っ越されて空くことになっていた物件で。奇跡かと思いましたね…!」

2017年6月に物件を探しに岐阜市を訪れ、その日の内に物件を決め、翌年1月には移住、そして5月に念願のMITONO HAIR and E(ミトノヘアーアンドイー)を開業。とんとん拍子のようですが、実は邦男さんと真弓さんは自分たちの店を開くことを夢見て、14年間にわたって名古屋市、多治見市、西尾市と引越しを繰り返し、ようやくたどり着いたのが岐阜市美殿町でした。聞けば、邦男さんは三重県、真弓さんは兵庫県の出身。気になる土地を移り住み、環境を変えながら、美容室開業のために理想的な場所を探し続けていたのです。

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カットやカラーは邦男さん、ネイルやマッサージを真弓さんが担当

「一時期は海の見える場所がいいねって話もしていて、ハワイに移住を検討してビザを取ろうとしていたこともあったくらいなんです。でも、いろんな事情でなかなか決まらなくて…それなのに、岐阜に決めてからは店舗物件も住む場所も人に紹介していただいて、びっくりするくらいスムーズに話が進みました」

店舗物件と住まいを紹介してくれたのは、同じ美殿町商店街に拠点を構える建築事務所の大前貴裕さんと末永三樹さんご夫妻。同時期に生まれた子どもを持つ親としても、今も親しくしており、青木さんご夫妻にとってとても心強い存在です。

岐阜市というまちを選んだこと、元美容室というストーリーある物件に出会えたこと、そして、長良川のすぐ近くに住まいを決めたこと…振り返ればすべて“人”に導かれるようにして今に至っています。

子育ては、豊かな自然と
人の温かさに救われて。

気候の良い休日、青木さんご一家の過ごし方の定番は長良川河畔へ出掛けること。浅瀬で足を水につけて遊んだり、すばしっこく泳ぎ回る魚を観察したり、環汰くんはいつも夢中になって遊んでいます。遊び疲れたら河原でお弁当を。そして、岐阜のシンボル金華山の麓の岐阜公園もお気に入りの場所です。春には桜の花見、夏は虫取りや紫陽花、秋には紅葉狩り、冬は雪遊びなど、四季折々の楽しみ方ができ、身近なところで自然を肌で感じることができる岐阜市の環境は子育てにも最適だといいます。

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水遊びが大好きな環汰くん。最近は恐竜がブームですっかり少年に。

「まちと自然がこれだけ近いのはとても贅沢なことだと思います。イベントや新しいお店には程よくまちの文化が取り入れられて、自然が豊かで、子育てするには本当にありがたい環境です」

河原の石ころや公園に落ちている枝など、遊具よりも自然のものに興味を示すという環汰くん。コロナ禍で屋内施設が閉館となったり、公園の遊具が使えなくても、普段から自然がいちばんの遊び場である一家にとっては、さほど影響はありません。

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四季折々に表情を変える岐阜の景色が青木さんご一家のお気に入り。

また、人の温かさや優しさに救われることも。各地を転々としてきた青木さんご夫妻ですが、身近に商店街がある地域は岐阜市が初めてでした。引っ越し、出産、開業と、岐阜市での暮らしの始まりは目まぐるしく過ぎ、精一杯の日々。でも、商店街では人と人との距離が近く、顔見知りでなくても声を掛けてもらえて、見ず知らずの土地での開業や子育ての不安は少しずつ解消されていきました。

「実は商店街への出店は考えてもみなかったのですが、実際にお店を出してみると、商店街の方々がお店の宣伝をして知り合いを連れてきてくださったり、子どもを連れて飲食店に入ると子守りをしてくれたり、人の温かさにとても助けられています」

身近な豊かさに気づくと、
このまちがもっと好きになる。

移住してからまだ3年とは思えないほど、岐阜市での暮らしに馴染み、様々な切り口から楽しんでいる青木さんご一家。もともと、名古屋市や多治見市に住んでいたこともあって、数回は岐阜市を遊びに訪れたことはありましたが、正直なところ、住むまではほとんど印象がなかったといいます。

「カフェやギャラリーなど、小さくておしゃれなお店はいくつかあって、そこを目的地に岐阜市に来ることはありました。でも、長良川の方まで足を伸ばしたり、まち全体を楽しめるほど岐阜市のことを知らなかったんですよね」

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MITNO HAIR前から見た、美殿町商店街の景色。

縁もゆかりもなく、住むまではほとんど何も知らなかったまちが、気づけば愛着のある「自分たちのまち」になるという感覚。これからは商店街の祭りや催し、さらには神輿担ぎなどの古くから伝わる地域行事にも参加して、環汰くんには幼いうちから自分の住むまちに誇りを持って欲しい、真弓さんにはそんな願いも。店主としても幼い子どもを育てる親としても、岐阜市での暮らしにマイナスな印象はなく「強いて挙げるのなら夏の暑さくらいかな…」と、青木さんご夫妻は顔を見合わせ笑います。

最近では自宅から車で10分ほどの場所の市民農園を借りてハーブの栽培にも挑戦。ゆくゆくは育てたハーブを使ったアロマやマッサージを店のメニューとして取り入れる予定です。

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笑顔の絶えない和やかな取材となりました。

自分たちの手の届く範囲で暮らしを楽しみ、小さな商店街の一員としてまちを育む。身近な豊かさを大切に、等身大で愛おしい家族の暮らしはまだまだ始まったばかりです。


MITONO HAIR and E
岐阜市美殿町10
9:30〜19:00 月曜定休