Living in GIFU CITY 05
「東京を離れた直接のきっかけは、長女の保育園が見つからなかったことです。120人待ちという状態でした」。そう振り返るのは川口聡さんと花子さん。2012年、聡さんが起業するタイミングに合わせ、花子さんの実家がある岐阜市に移住した。二人が選んだのは、親世帯の近くで生活する「近居」のスタイル。親のサポートを得ながら、夫婦ともにフルタイムで仕事をしている。
岐阜市は保育園の受け入れに比較的ゆとりがあり、通勤距離が短いため子育ての時間を取りやすい。そうした点と併せて実感したのが、地域の一員として暮らすことの安心感だという。「東京と違って岐阜では、近所の人たちがみんな知り合いです。迷子の子がいたとしても、『○○ちゃんがあそこにいたよ』とすぐに伝わります。地域全体で子どもを見守っている感じがします」と花子さんは話す。
移住を機に聡さんが立ち上げた「ホームページ制作」会社は今、順調に事業を拡大している。また花子さんは勤務先の業務と並行して、地域の児童を対象としたアフタースクールを運営し、プログラムの充実に力を注いでいる。
さまざまな場面で感じられる環境の良さが、自身のモチベーション維持につながっていると聡さんは言う。「岐阜で暮らしてみて感じたのは、都会で感じていた日常のストレスが一切ないことです。満員電車など通勤のストレスがなく、休日は自然に触れてリフレッシュできます。快適に暮らせるからこそ、毎日前向きにがんばれるのだと思います」。
■川口聡さん・花子さん
夫の聡さんは岐阜市内で株式会社リーピーを経営。妻の花子さんは広告制作会社の取締役を務めながら、岐阜市でアフタースクールを運営。3人の子どもを育てながら充実した毎日を過ごしている。
川口さん夫妻に、岐阜市の子育て事情をさらに詳しく聞いてみました。子どもと一緒に利用できる施設やイベントに関する情報など、子育ての参考にしてみてください。
Q.お子さんとよく行く遊び場所はどこですか?
A.(聡さん)わが家がよく行くのは公園や児童館で、このエリアの児童館はほぼ制覇しています。また、小さな川で子どもたちとザリガニを釣るなど、自然に触れ合えることも魅力です。身近なところに遊び場所がたくさんあります。
Q.最近岐阜に住み始めたのですが、ママ友やパパ友ができるでしょうか…?
A.(花子さん)岐阜市は市民主体のイベントが盛んなので、まずはそうしたイベントに参加してみてはいかがでしょうか。“メディコス”に行くといろんなイベントの案内がありますよ。岐阜市はそれほど広くないので、SNSなどを通して「実はあの人の知り合い」みたいな感じで人とつながりやすいと思います。
“メディコス”こと みんなの森 ぎふメディアコスモス
市立中央図書館、市民活動交流センター、多文化交流プラザからなる複合文化施設。ホールやギャラリー、カフェなどもあり、子どもからお年寄りまでさまざまな人が集まり、学び、つながる、市民の憩いの場です。
【住所】岐阜市司町40-5
【営業時間】 9:00〜21:00(市立中央図書館は20:00まで)
【休館日】毎月最終火曜日(祝日の場合は翌日)、12月31日〜1月3日 ほか
【TEL】058-265-4101(総合案内)
Q.夫婦で仕事を続けるためのポイントがあれば教えてください。
A.(聡さん)男性もしっかり育児をすること!お父さんも育休を取って育児に専念してみると、子育ての大変さが身に染みて分かると思います。私も育休を経験しましたが、子育てに対する意識がガラッと変わりますよ。
A.(花子さん)可能であれば、やはり親世帯との近居はおすすめです。自分や夫がどうしても保育園に迎えに行けない時などは、本当に助かっています。この先、働くお母さんのロールモデルになる人がもっと増えて、一緒に子育てをがんばろうと思ってもらえたら良いと思っています。
地域で支える子育て支援 ぎふファミリー・サポート・センター
子どもの預かりや送迎など、育児の援助を受けたい人と、行いたい人を会員とする、地域の相互援助活動を推進しています。
【お問い合わせ】事務局(NPO法人 グッドライフ・サポートセンター) 058-295-3420
投稿日:2021.01.18 最終更新日:2021.01.18